禺画像]
あけましておめでとうございます。
あまり更新できてませんが、本年もよろしくお願い申し上げます。
さて、前回の続きで、2012年の海外SF(その2)です。範囲は2011年11月〜2012年10月末、星五つで評価してます。
ハヤカワ文庫SFで読んだのは5作。ミリタリーものは読めないので、どうしても少なくなってしまいます。
『冷たい方程式』トム・ゴドウィン★★★
アシモフ「信念」はそれほど面白いとは思わないが、シェクリイとかシマックとかベスターは今読んでもやはり面白い。むろん表題作は別格。
『都市と都市』チャイナ・ミエヴィル★★★★
レビュー:
[URL]
『エラスムスの迷宮』C・L・アンダースン★★
レビュー:
[URL]
『ボーンシェイカー』シェリー・プリースト★★
スチームパンク+ゾンビの冒険物語になるのだろうが、いかんせん物語が冗長すぎるし、肝心のボーンシェイカーが全く活躍しない。これでは羊頭苦肉の謗りを免れ得ないだろう。
『シップブレイカー』パオロ・バチガルピ★★★
これこれ、こういうのを読みたかった! 科学文明が衰退した中で語られるストレートな少年の冒険物語。ジュブナイルとして書かれたので、シンプル過ぎるきらいはあるけれど、『未来少年コナン』を連想させる良質なサイエンス・フィクションである。
創元SF文庫では1冊。海外SF新刊は、これとビジョルドしか出ていないのだから、少ないのは仕方ないですね。
『連環宇宙』R・C・ウィルスン★★★★
広げた大風呂敷を見事に畳んで見せた三部作完結編。作者の資質は人間ドラマにこそあるので、想像力が内向きに働いてしまうのは仕方ないのかも。ちょっと綺麗にまとめ過ぎかな。
というわけで、2012年のベストは以下のようになりました。
@『サイバラバード・デイズ』 イアン・マクドナルド
A『第六ポンプ』 パオロ・バチガルピ
B『都市と都市』 チャイナ・ミエヴィル
C『連環宇宙』 R・C・ウィルスン
D『量子怪盗』ハンヌ・ライアニエミ
さて、今年はどんな年になりますかね。「ビブリア古書店」TVドラマ化もあるし、『たんぽぽ娘』早く出してほしいなあ。